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第5回:搬送を設定しよう! ~搬送箇所がボトルネックかどうか?~

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今回のテーマは「搬送箇所のボトルネック検証」です。 まずは搬送を設定することで、搬送箇所がボトルネックになるかどうかを検証する方法をご紹介します。 では、さっそく、今回の仮想工程を見てみましょう。

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ここで確認したいことは、「この搬送仕様で、全体のボトルネックにならないかどうか」です。
まずはモデルを作成します。

① フロアレイアウト、生産プロセスの作成

まず、仮想モデルのレイアウト、および、生産プロセスを作成します。
フロアレイアウトは以下のようになります。

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2 つのコンベアは、他のステーションとはタイプが異なり、 [STATION SET] として定義します。 これを行うことで、処理中であっても、処理可能別の処理を複数実行することができます。また、この 2 つのコンベアは許容量を “3” とします。 許容量については、プロセスとの関連付けを行った後に設定します。

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生産プロセスと、それぞれの紐付け先ステーションは以下のようになります。

LEXER tech5 5

製品名は “製品” 、プロセス間の入出力部品は ID を “part” 、 名前を “部品” としています。
要素作業時間には、先述の値から割り出した秒数を設定します。
例)コンベア速度 : 50 [m/分] → コンベアに紐付けるプロセス [移動A] の要素作業時間は 60 。

② 搬送の設定

コンベア間の搬送を設定します。 初めに、両コンベアに搬送点を作成します。

LEXER tech5 6

ステーション [バッファA] を右クリックし、表示されたメニューから [搬送点作成] を選択すると “P1” のような名前で赤い搬送点が作成されます。
ここでは、作成された搬送点をダブルクリックし、名前を “PA” としておきます。
[バッファB] に対しても同様の設定を行います。名前は “PB” とします。

次に、搬送するための作業者マスタを登録します。
画面右上の [マスタ] → [チームマスタ] を選択すると、作業者マスタ編成画面が表示されます。

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チームの [名前] 欄が空欄なので、名前を “TeamTr” とします。
[メンバ] リストを右クリック → [追加] で TeamTr のメンバとして作業者が新規作成されるので
[名前] を “Tr1” 、 [速度] には仮想工程の 50 [m/分] より、 “0.8333” [m/s] と設定します。

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設定し終えたら [更新] ボタンをクリックし、チーム編成を確定します。
これで、搬送を行う作業者が定義されました。 次に、この作業者に搬送を行わせるための「搬送アクティビティ」を作成します。
フロアプランペイン上の何もないエリアを右クリック → [アクティビティ…] を選択します。
デフォルト表示されている [搬送アクティビティ] タブのリスト項目部を右クリック → [追加] を選択します。

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追加された新規行の [割当] 部分をダブルクリック → 表示される画面の [メンバ] エリアで 先ほど作成したメンバのチェックを入れ、 [更新] ボタンをクリックします。

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次に、空欄になっている [搬送作業] の値エリアをダブルクリックします。 まず、搬送点を設定します。
[搬送点] の部分をダブルクリックし、搬送点の設定を行います。

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搬送点は左側の “PA” を選択 → [→] ボタンをクリックすることで、右側に追加されます。
“PA” → “PB” → “PA” となるように設定し、 [更新] ボタンをクリックして設定を確定させます。

次に、搬送する部品の設定を行います。
[搬送点] 項目の右隣にある空欄項目をダブルクリックし、どの搬送部品の設定画面を表示させます。

次に、空欄になっている [搬送作業] の値エリアをダブルクリックします。 まず、搬送点を設定します。
[搬送点] の部分をダブルクリックし、搬送点の設定を行います。

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搬送点と同様に、 “部品” を搬送するように設定します。 “部品” を選択後、 [→] ボタンをクリックします。
[更新] ボタンをクリックして設定を確定させます。

次に荷積み・荷下し設定を行います。

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1 行目の “PA” の [荷積み] 部分をダブルクリックし、 左上エリアに “1” を入力して、 「“PA” で “部品” を 1 つ(0 秒で)荷積みする」という設定を行います。 同様に、 “PB” 行の荷下し部分も設定します。
※ 3 行目の “PA” は全て 0 とすることで、 “PB” の荷下し後、何もせずに “PA” に戻る設定となります。

搬送アクティビティの設定はこれで完了です。

③ シミュレーション結果の確認

レンダリングを実行し、後工程に待ちが発生していないかどうかを確認するため マテリアルフローを開き、各設備の状態を表示します。
稼働状態を見ると、 [設備B] は非稼働状態が断続的に発生しており、 [バッファA] の在庫推移が増加していることから、搬送区間がボトルネックということが分かります。

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今回は搬送がボトルネックとなるかどうかを確認しました。
次回は搬送の設定を変えることで、この搬送区間で発生しているボトルネックを 解消する方法をご紹介致しま
す。


なお、 GD.findi に関する詳細は下記ページよりご覧ください。

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